病理診断部

部門長 佐藤昇志(さとうのりゆき)

当院は腫瘍内科学、臨床腫瘍学を基盤とした病院施設であり、病理学、病理部は病院の基盤の一つをなすものです。
これら病理的基盤は、病理診断は勿論のこと、CPC(臨床病理カンファレンス)を含む院内のカンファレンス、コンサルテーションを通し実践されています。とりわけ臨床的に診断に困難な症例、あるいは複雑な病態の症例については担当臨床医師との情報を様々に検討し、精度の高い病理診断、病理学的病態解析を行っています。

また、周知のように今日、免疫学は医学、医療の日常のほとんど全ての疾患の診断、治療に関わる基本的、基盤的学問であり、その知識と実践は臨床に必須のものです。特にがんの最新・先端治療等で臨床腫瘍学に免疫の占める重要性はますます増してきています。
近い将来、免疫を軸とした治療、予防が医学の主座となるとも予想されています。本病理診断部は当院におけるこのような医学、医療と免疫の接点を様々な角度から実践、アシストし、最終的に患者さんに恩恵を与えようとするものです。

また病理・免疫センターでは患者さんの要望があれば「病をよく識(し)る外来」で疾患の病理学的や免疫学的側面や、その病態における意味や知見について直接患者さんやご家族と長時間をかけ十分に説明し、深く理解していただく時間を持っています。
この活動は2015年より行われ今日まで説明を希望する多くの患者さんやご家族とそのような機会を持ち、今後も継続します。